Tax Advisory

税務顧問

国や地方自治体の予算で運営される機関、公益目的で設立された法人には、営利企業とは異なる規定が適用されます。区分経理、固有目的事業準備金、寄付財産の事後管理など、一般の企業には生じない論点を正確に押さえます。

公的機関・地方自治体の出資出捐機関に対する税務顧問

非営利法人の区分経理と固有目的事業準備金の設計

公益法人の寄付財産の事後管理・公示・外部税務確認

書面による質疑回答および定期顧問契約

営利企業の基準をそのまま持ち込めません

非営利法人が法人税を納めるのは収益事業から生じた所得のみです。ただし、どこまでを収益事業とみるか、共通して生じた費用をどの基準で按分するかは機関ごとに異なります。公的機関では受け取った補助金・出捐金の性格によって益金算入の可否が分かれ、消費税の非課税判定も一般の事業者とは別の見方をします。営利企業の基準で処理すると、納める必要のない税を納めるか、逆に数年後に加算税まで含めて追徴されることになります。

非営利法人 — こうした項目を確認します

  • 収益事業と非収益事業の区分経理

    法人税法は両者の会計を区分して記録するよう定めています。共通して生じた人件費や管理費をどの基準で配分するかが実際の税額を左右します。配分基準は一度定めれば継続して適用する必要があるため、最初に正しく設定しなければなりません。

  • 固有目的事業準備金

    収益事業所得の一定範囲を準備金として設定し、損金に算入できます。ただし設定後5年以内に固有目的事業に支出する必要があり、支出できなかった金額は戻し入れられてその時点で課税されます。設定額と支出計画を併せて設計します。

  • 利子・配当所得の課税方法

    源泉徴収で完結させるか、ほかの収益事業所得と合算して申告するかを選択できます。どちらが有利かはその年の損益によって変わるため、計算したうえで決めます。

  • 消費税の非課税判定

    教育・医療・文化の役務は要件を満たせば非課税ですが、要件を外れた部分は課税されます。課税と非課税を併せて行う場合は、仕入税額の按分基準も定めておく必要があります。

公益法人 — 寄付を受けた後のほうが重要です

相続税及び贈与税法は、公益法人に寄付された財産に課税しない代わりに、その財産が実際に公益に使われているかを継続して確認します。要件に反すれば、寄付の時点から相当の年数が経った後でも贈与税が課されます。

  • 寄付財産の直接公益目的事業への使用

    原則として寄付を受けた日から3年以内に直接公益目的事業に使用しなければなりません。やむを得ない事由で遅れる場合は、その事由と計画を根拠として残しておく必要があります。

  • 株式の保有限度

    寄付を受けた株式がその会社の発行済株式総数の定められた割合を超えると、超過分に贈与税が課されます。法人の類型と要件充足の有無によって限度が変わるため、寄付を受ける前に確認が必要です。

  • 決算書類の公示と外部税務確認

    一定規模を超える公益法人は決算書類を公示し、外部専門家の税務確認を受ける必要があり、規模がさらに大きくなれば外部会計監査も求められます。期限を過ぎれば加算税が課されます。

  • 寄付者・特殊関係者による使用の禁止

    寄付者やその特殊関係者が寄付財産を使用し、または利益を得た場合には加算税が課されます。役員の選任や取引関係まで併せて点検します。

公的機関 — 実務で頻繁に生じる論点

  • 機関の類型による納税義務

    国と地方自治体には法人税の納税義務がありませんが、出資・出捐機関や公企業は大半が納税義務者です。設立根拠法令の確認から始めます。

  • 補助金・出捐金の益金算入

    受け取った資金の法的性格によって課税の可否が分かれます。交付の根拠法令、使途の制限、精算義務を併せて確認して判断します。

  • 消費税の課税と非課税の境界

    国や地方自治体に供給する財貨・役務は非課税ですが例外があります。とくに代行・委託の構造では、誰が請求書を発行するのかをまず整理しなければ仕入税額の問題が生じます。

顧問業務の進め方

  1. 01

    現況の把握

    設立根拠法令と定款、直近3年の申告書と決算書類を検討し、現在どのように処理されているかを確認します。

  2. 02

    論点の整理

    現在の処理で争いが生じうる箇所と、見落とされている節税項目を併せて整理してご報告します。

  3. 03

    書面回答

    ご照会いただいた事案は、関連法令と通達・判例を根拠として書面で回答します。監査や税務調査の際にはそのまま根拠資料となります。

  4. 04

    定期顧問

    月単位でも案件ごとでもご契約いただけます。決算期と申告期には、日程に合わせて当方から先にご連絡します。

非営利法人と公的機関の税務処理は、設立根拠法令、定款、事業の具体的な内容によって結論が変わります。上記は一般的な説明であり、実際の判断は機関ごとの個別の事実関係と関連法令を確認したうえでご案内します。